ヨーロッパの片隅で、家族と鳥一羽と暮らしています 。  世界遺産とポルノグラフィティとホンとオンガクが好き。    よければアシアトを残してくれればウレシイです☆       写真撮影:miyuとその家族


by miyu-sakura
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ハネウマ、因島を想う

今、ポルノの晴一さんのブログは、
ポカリスウェットのCMソングで新曲の、「ハネウマライダー」の話題で持ちきり。
実際にCMをTVで見ることはできないけれど・・・大塚製薬のHPで見れるのだ☆


さて、もうずいぶん前になりますが、
私は尾道を旅行をしたことがあります。

ごめんなさい、素直に白状すると・・・
ポルノのフルサト、因島って、尾道市に合併されるまで、
   日本海にあると思っていました。

そんなことを四国は新居浜市の人に言ったところ、  
   それは壱岐、とひどく冷たく言われました。

でも、私、自慢じゃないけど、
   東ちづるが因島出身でポルノの高校の先輩ってこと知ってました。

えっ?やっぱり何の自慢にもならない?それより地理勉強しろ?
はい・・・勉強させていただきます・・・・・・すいません、だめな大人で・・・

で、ずいぶん前ですが、尾道に旅行に行きました。

今でもですが、実は私、電車の旅行が大好きで、
その尾道行きも、青春18キップなるもので、
何日もかけての旅行でした。

JR尾道駅で降りて、車は無理だよね、どうやって暮らしてるの?的な
路地をぐるぐると廻り、頭上を洗濯物がひらめく細い坂道を上っていきました。

映画の「尾道3部作」のリアルタイム世代ではないけれど、
一度は行ってみたかった尾道。
南斜面に張り付く昔ながらの家々が、そのまんまの映画のセット。

途中、ケーブルカーみたいな乗り物に乗って、丘の上の公園へ。
確か、5月で、お日様さんさんで、新芽のニオイが充満してて。

半そででのシャツ一枚になって、大きく息を吸って、大きく息を吐いて。
そんなコトすらごちそうに思える街だった。

その公園から、目の前にきらきら光る瀬戸内海と、ぽつんと島が、
開いた手のひらの上に一つ、二つと浮かんで見えた。
どうも、そのうちの一つが、因島。(だったらしい)

丘から下る迷路のような路地を降り、途中でお寿司を買って電車の中で食べた。
そして、隣の人にもたれかかって、うとうととお昼寝をしたんだ。

もし、私が死ぬ間際に思い出のいくつかが走馬灯のように浮かぶのだとしたら、
確実にこの風景は浮かぶ。

幸せに、密度や濃度があるならば、
あの瞬間は、間違いなく、100%の幸せのとき。
不安や、おびえや、誤解や、欺瞞のまるでない、
1000%の幸せのときだった。

私の横に座る人は、私を大事にしてくれたし、きっと愛してくれていた。
お金はあんまりなかったけど、会う時間はあったから、私は満足だったし、
あの頃の私たちの未来には、一点の曇りさえなかった。

電車のシートに並んでお寿司を食べて、ぽかぽかの瀬戸内海の日差しを浴びて
彼の肩にもたれかかって、うとうとしていたあの瞬間、
私は間違いなく、世界中で一番に幸せだった。
幸せを構成するモノに、何一つとして欠けるものがなかった。

彼は私を自由にしてくれていて、私は思う存分好きなことをさせてもらっていた。
バンドを組んで歌を歌っていたのもこの頃だったし、
仕事しながら、夜間の学校に通ったりしていた。
トモダチと飲み歩くのも大好きだったし、
何より私は若くて、怖いもの知らずだった。

「ハネウマ」がじゃじゃ馬や、手に負えないオンナのことだとしたら
あの頃の私は、まさに「ハネウマ」。普通じゃ、手に負えない。

あの、新緑の尾道で撮ったたくさんの写真は、
ネガごと全部、ゴミ箱に捨ててしまったから、
どんな風景だったか、実はあんまり覚えてないんだ。

だけど、丘の上から見た瀬戸内海が、きらきらと光っていたことと、
手のひらに浮かぶように見えたいくつもの島は、
キヲクの隅にだけど、確実に残っている。

そして、確かに私の中に
何の曇りのない幸せの瞬間があったことも、けして忘れない。

別に今が幸せじゃないと言うわけじゃないけれど、
あの、手に取れるように目の前に確かに在った幸せは、
ずいぶん年をとった、今の私にはもうきっと得られないんだ。

1990年代のハネウマは、今はヨーロッパの片隅で、家族と鳥と一緒に暮らしてる。
もしかして、私は一生、ハネウマなのかもしれない。

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(スイス、ミューレーンにて)
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by miyu-sakura | 2006-03-05 07:01 | それでも・・・