人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ヨーロッパの片隅で、家族と鳥一羽と暮らしています 。  世界遺産とポルノグラフィティとホンとオンガクが好き。    よければアシアトを残してくれればウレシイです☆       写真撮影:miyuとその家族


by miyu-sakura
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

チュニジアン・サッカー

今回、チュニジアの田舎を車で旅していて、
私から見るとあまりにも自然でないことをよく目にした。
チュニジアン・サッカー_f0062821_19473748.jpg


黄土色の乾いた大地にも、
オレンジの木が植えられていたり
羊やヤギが放牧されていたり、
野菜用の畑が作られていて、そこに働く人を見かけたり、

たまに町が出てくると、粗末な商店街と
そこに年明け用の食糧を買いに来る人々を見かけたりした。

チュニジアン・サッカー_f0062821_2005785.jpg


・・・どの写真にも男性しか写っていないんです。

見事に女性が写っていない。


たまには歩いていました。
だたし、家族と一緒であったり、親子であったり。
最低でも女性の2人組み。
それも、若い女性同士というのは、絶対に見かけなかった。
チュニジアン・サッカー_f0062821_20482324.jpg


イスラム教では女性は人前に出ない。
そして肌も見せない。

北アフリカのチュニジアは、イスラム圏の中でも戒律がゆるく、
地下鉄も走る首都のチュニスなどでは
働くOLさんが肌を出した服装で歩いていたりする。


でも、田舎となると話しは別で
おばあちゃんや子供以外の女性は、ほとんど家の敷地内に居るようだった。


買い物も、男が行くし、お店の人も男だけだから
薄汚い風景がさらにむさくるしい
チュニジアン・サッカー_f0062821_2027498.jpg


そんなところだから、
私がふらふらと1人で路地に入っていったりすると、
家の窓からや、通りがかりの人々の視線が、熱い

なんといっても東洋人だし。
さらにオンナだし。
年取ったといえ、おばあちゃんなんかじゃないし。
チュニジアン・サッカー_f0062821_20165857.jpg


視線だけでなく、ウインクもよく飛んできましたが、
ヒライケンジみたいな、
ひげ面の濃~い眉毛の浅黒い視線は
なかなか恐怖


夜に若い女性1人で歩いていたら、
それは男を誘っているということになるらしく
男の人に犯されても文句が言えないそうで、
チュニジアにオンナ1人で自由旅行される際は
みなさま、よくお気をつけ下さい。



で、男ばかりのくすんだ街角で、よく見かけた光景。
チュニジアン・サッカー_f0062821_3405244.jpg


野良猫、野良ニワトリ、野良ヤギ、野良犬、野良羊
それに、野良サッカー。


野良のサッカー場には、ゴールはあるけれど
網はありません。
四角い木枠だけです。

単なるぼろい原っぱなので、
ゴミもあるし、石はごろごろしてるし。


そんなぼろっちい空き地で、
大人も子供も、熱心に、これまたぼろぼろのサッカーボールを
蹴っていました。
チュニジアン・サッカー_f0062821_2028323.jpg

(果物屋さんの左後ろの空き地でサッカーしてます)

チュニジアは、2006年のワールドカップにも出場していて、
グループHの3位です。

人口がほぼ1千万人、日本の2/5の国土を持つチュニジアは
ひそかに3大会連続、4回目の出場を果たしている。
アフリカでは、トップクラスのチーム。


夕暮れの空き地で、
砂埃舞う国道沿いで、
元旦の朝に、
大晦日の夕方に、


大人も、子供も、
ほんとにぼろぼろのボールで
ゴミや、石ころだらけの空き地で

サッカーをしていたんだ。

チュニジアン・サッカー_f0062821_2039134.jpg


6つの世界遺産と、立派な5つ星ホテルと、
青い空と白壁の建物と、陽光に輝く海も見たけれど、


夕暮れにボールを追いかけている、
とても裕福とはいえないがシアワセそうな子供たちの姿が、

今も胸に残る。


多分、ワールドカップに出ているどこにあるのかも知らないような国、
たとえばアンゴラであるとかウクライナであるとかでは、
みなこんなような環境の下から、
がんばって強くなってきているんだと思う。


サッカーって、なんだか偉大だ。
by miyu-sakura | 2007-01-07 19:59 | ちっと旅ガラス