ヨーロッパの片隅で、家族と鳥一羽と暮らしています 。  世界遺産とポルノグラフィティとホンとオンガクが好き。    よければアシアトを残してくれればウレシイです☆       写真撮影:miyuとその家族


by miyu-sakura
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世界遺産Ⅷ ニューグレンジとタラの丘

ヨーロッパを旅をしていると、
ストや、大雨や、工事や、事故や、
食中毒や、テロ未遂や、スリや、車上荒らしや、

実際は、ありとあらゆる不運があったりする。


しかも今は、こうしてPCの前に座っているだけで
高いお金と時間をかけて実際にそこに行かなくても、
いくらでも写真やら情報やらが手にはいるから、

ただ、その場所のことを知りたいのであれば、
そのほうがずっと安全で、確実。


それでも私が旅がしたいのは、
そこに行って、そこに立って、
そこの風やそこの太陽にあたりたいなあと思うから。
その昔、実際にいただろう先人の目線で
まわりを眺めたいなあと思うから。



世界遺産、「ニューグレンジとタラの丘」。
アイルランドの首都ダブリンから北西へ約60キロ。

ケルト以前、約5500年前の巨大な墳墓群。
イギリスでいうと、ストーンヘンジのような石の建造物だ。

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おわんをかぶせたようなこの丸い古墳は、
見渡す限り緑の丘が続く、見晴らしのいい高台に、
イキナリ登場する。

「ボイン渓谷」という
大橋巨泉が泣いて喜びそうな名前の渓谷にあるビジターセンターから
グループでのガイドツアーが出ている。
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周りは牛や羊が草を食む、なんてことない田舎の村なんだけど。
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立っている人と比べると大体の大きさはわかると思いますが
5500年前に作られたにしては、緻密に石板が重ねられている。
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ここが墳墓内部への入り口。
入り口前に渦巻き模様が描かれた巨石が置かれている。
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この墳墓のすごいところは、
総重量20万トンもの石が、壁・天井部分に至るまで巧みに組み合わされて、
現在に至るまで1滴の雨水も墓内に浸入していないこと。


もっとすごいのは、
入り口から細く長く墓室まで続く入り組んだ通路。
この通路を通って、1年でもっとも日の短い冬至、そのたった1日のみ、
入り口からの陽光が、一本の光の筋になって墓室に届く。


見学者は実際に墓室に入ることができ、
係員が、入り口から冬至の角度でライトを照らしてくれるのだが
ビミョウに入り組んだ岩の間から、本当に細い光の筋が一本、
まっすぐに棺に向かって伸びてくる。


実際に見ると、驚くのなんの!
だって5500年前のお墓なんだもの。


天文学に秀でた5500年前の古代人が建築した墳墓は、
今なお多くの謎を抱えて、その姿を留めている。

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この丘の上に立って、青緑の風を吸い込んで、
ぐるりと周りを見渡してみると、
古代人が夢見た未来は、こんな現在だったのかなって
チラッと思ったりする。


もしかして5500年前の古代人たちは、
今よりずっと、信仰深く、自然を尊び、
豊かな精神を宿していたのかも知れないなあなんて思う。


いろいろ苦労してたどり着いたニューグレンジだったけど、

これだから旅はやめられない。
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by miyu-sakura | 2007-02-03 12:08 | 今日の世界遺産